『切なく純粋 愛の軌跡』

 東野圭吾 原作 「白夜コウ」
 私の上には太陽なんてなかった。いつも夜。でも暗くはなかった。太陽に代わるものがあったから…。東野圭吾のベストセラー小説「白夜コウ」がドラマ化され12日午後9時から、SBSテレビに登場する。幼くして残酷な運命を背負った「亮司」と「雪穂」の、純粋で切ない愛の軌跡を二人の成長とともに丹念に描いていく。一昨年大ヒットしたSBSドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」のロケ地を伊豆に選んだ石丸彰彦プロデューサー(伊東市出身)が、今度は「白夜コウ」の原風景を富士市内に探しあてた。
 出会いの原点、富士でロケ
 12月中旬、同市内を流れる川の周辺で、ドラマの冒頭に使うタイトルバックのロケを行った。工場が立ち並ぶ風景は二人が生まれ育った街のイメージにぴったり。中でも川は二人が出会った原点であり、帰るべき場所としてドラマを象徴している。
 主演の二人も山田と綾瀬の「セカチューコンビ」が復活した。綾瀬にとって山田は「とても安心感がある」存在だ。雪穂の役どころについて綾瀬は「自分をさらけだせるのは亮司の前だけ。過去を背負っている女性ということを意識して演じています」さらに「決してしてはいけない行動を取った二人ですが、どうしようもない中で一生懸命生きる姿、必死さが伝わればいいな」と作品への思いは深い。